あみあみ紀行

低音を増やすことしか考えていないポタオデ趣味のたろがケーブルを自作したりイヤホンを買ったりする旅のお話

HIFIMAN RE800J 試聴レビュー

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HIFIMAN RE800J

 

前回のFXA11に引き続いてヘッドホン祭での試聴レビューになります

5月末に発売されたRE800のマイナーチェンジモデルとなるRE800J

RE800と同時期に発売されたRE2000が2pinリケーブル対応であったことを受けて国内から

「RE800はリケーブルできないの?」

という声が多かったんですよね

だからって本当に作っちゃったとか言い出すもんですからびっくりです

またRE800Jの発売に伴ってRE800の販売は終了するとのことで、完全に移行してしまうつもりのようです 

過去に試聴機をお借りしてRE2000とともにRE800のレビュー記事を書いておりますのでこちらもご参照ください

無料交換

しかしながら、先代のRE800が発売されてからまだ5ヶ月しか経ってないのに後継機かよと思われることでしょう

既にRE800買ってしまった人が浮かばれないじゃないか、こんなことならもう少し待っていた方が良かったのになぁと思っていた矢先の朗報

そうなんです

RE800のオーナーには無料交換システムが適用されるのです

詳細はこちらから→HIFIMAN Home

購入店舗の書類がないとダメだったりと制約はあるようなのですが、それでもタダで交換してくれるってのはすごいことだとは思いませんか

顧客の要望に迅速に対応してくれるだけでも優良企業ってもんなのに、旧バージョンを購入済みの人のこともしっかりと考えて取り計らってくれるだなんて

さすがとしか言いようがありません

末尾はJapanのJということですし、HIFIMANがいかに日本のユーザーを大事にしてくれているかがわかってうれしい限りです

交換対応の期限は11月30日までとのことですので、もしもご存じでなかったのならお早めに

変更点

そしてやはり気になるのは、どこが変わったのかということでしょう

単に着脱式になっただけではなくて細かい点も色々と変更されているとのことです

リケーブル化

まず最大のポイントはもちろん、リケーブルが可能になったことです

なにせこのためのバージョンアップなのですから

RE2000とは違ってこちらはMMCXに対応しています

本体形状的に2pinを搭載できたとしても不格好になるでしょうからMMCXで正解でしょう

たろが触った試聴機の感じだとカチッとしたクリック感が強くてしっかりと接続できておりました

それに、コネクタ部があまりくるくるとは回らないような感じでした

耳かけ用でないイヤホンなら回ろうが回らなかろうが特に問題はないでしょうが、一応報告だけでも

ケーブル

ケーブルはRE800での黒被膜のものから変更されており、導体も別のものだということ

先代のケーブルは線材と被膜の間に隙間ができていたためか使用に伴ってヨレてしまうようなことになっていましたが、今回のものはそういうことはなさそうです

このケーブル、恐らくは少し前に発売されたRE2000用の別売りバランスケーブルと同様のものと思われます

ちょっとした余談ですが、このバランスケーブルが3.5mm4極仕様なんですよ

いまやバランス規格は2.5mmと4.4mmの二大勢力が猛威を振るっているポータブルオーディオ界にあって、あくまでも自社製DAPは3.5mmを突き通し、後発のリケーブルもそれしか発売しないというのはこだわりを通り越して頑固さすら覚えます

しかしそれでこそのHIFIMAN

ぜひ今後ともその毅然とした態度でいてくれと思いますよね

イヤーピース

お次はイヤピについて

RE800では特殊な形状のレパートリーが豊富で逆に普通のものが付属していませんでした

いろんな耳に合うように考えられた結果かと思いきやニッチなものばかりなせいで合うものが一つもないといったバグが発生していましたが、ちゃんと改善されています

冒頭に載せました画像にもあるように、半透明の普通のイヤーピースがちゃんとサイズ違いも加味して付属するようになりました

ダブルフランジやトリプルフランジの種類が未だに多いのは相変わらずとしか言えませんが、それに加えてノーマルタイプが追加されたのは実に喜ばしいことです

8万もする高級イヤホンなのに使えるイヤピがないなんて問題ですからね...

 ケース

あと、小さな違いと思われましょうがかなり変わってくるのがケース

実はRE800に付属するのは、それはそれはもうちゃっちいマカロンケースだったんですよ

それこそ1,000円やそこらで売られてそうなありきたりでなんの面白みもないただのマカロンケース

RE2000にはロゴまで入って非常に豪勢なぱかっと蓋を取るタイプ(詳細は冒頭のリンクから)が付いているというのにこの待遇の差は一体何事かと思ったもんです

そりゃ20万円もするRE2000とくらべりゃRE800なんて安いものなのかもしれないですけど、それでも8万もする代物

それに付属するケースが安物汎用ケースなんてあってはならないことなのです

以前のレビュー記事の中でもこのことには言及していて営業さんも読んでいただけたということですし、他のユーザーからも同様の意見があったことと思います

それを踏まえて、RE2000と同様の超が付くほど格好いいケース(詳細は以下略)にクラスチェンジされたのです

これはもう念願と言ってもいいでしょう

ようやく価格相応の対応をしてもらえたのですから、RE800も泣いて喜んでいることと思います

あと、あのケース単品販売してほしい

ぜひともRE1000を持ち歩くために使いたいのでどうかお願いしますHIFIMAN様

チューニング

そうなんです

実は音まで変わっているんです

RE800:20~20,000Hz

RE800J:5~20,000Hz

というようにスペック上で再生周波数の下限が20Hzから5Hzにまで広げられており、これによって全体としての音の感じ方にも影響が出てきています

まず感じたのは、RE800で印象深かった独特の高域がマイルドになって聴きやすい音になっているということです

先代を聴いた際にはクセのようなものすら感じたのですが、それが払拭されていてより万人受けの望める傾向に変わっているのではないかと思います

また低域は以前に比べて量感が若干増えて、それに伴いウォームな音に寄っているように感じました

全体としてパリッと引き締まって非常にキレのある音だったRE800に対してRE800Jではその鋭さが和らいで落ち着いた音色になった印象です

なんとなく、RE2000の傾向に近づいたかなという感じ

販売終了のためヘッドホン祭にRE800の試聴機はなく、あいにくその場での聴き比べはできなかったのですが、RE800があまりに特徴的すぎたため

「あれっ...こんな大人しい音だったっけ......」

というふうに、聴いてすぐに違和感を覚えたくらいでした

もしもRE800の音が好みで買おうかと考えていたのであれば、もう一度RE800Jを試聴することをおすすめします

結構音も変わっているので改めて確認しておいたほうが良いでしょう

まとめ

思った以上に音の傾向が変わっていたのにびっくりしました

この感じだとRE800よりも好みだというひとが多く出てくるのではと思います

また音は好き嫌いがありますけどその他の点に関しては良い仕様変更ばかりかと思いますのでこれはなおさらおすすめしていかなければ

特にケースの件は個人的に超おすすめポイントです

別売りしてほしすぎて問い合わせしまくりそう