あみあみ紀行

低音を増やすことしか考えていないポタオデ趣味のたろがケーブルを自作したりイヤホンを買ったりする旅のお話

VORZÜGE VorzAMPduo II レビュー

 

念願です

 

念願なのです

 

というのも、duoの第二世代の登場をとてもとても、それはもうとてつもなく心待ちにしていたのです

 

VORZÜGEが販売するポタアンは大きく分けてduopureの2ラインナップで展開されているのですが、pureシリーズはpure、pure II、pure II +と3モデル(厳密にはpure II Japan Limited editionも含めた4モデル)も展開されているにもかかわらず、duoに至ってはついこの前までは1モデルのみという扱いの差

 

そりゃまあ確かにpureの方が優等生気質ではあるのですが、まじめすぎるのも面白みに欠けるではありませんか

duoのあの頭の悪いイコライジング機能こそが至高だというのに

 

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VORZÜGE

VorzAMPduo II

 

そしてついにその待望のduo IIが発売されました

出たら速攻で買うつもりでいたのですが、、、

お値段なんと$799

さすがに9万円となると若干渋ってしまいまして、もう少し安くなってからにしようかとなかなか手を出せずにいたところ、気まぐれからVORZÜGEのサイトを見てみたら偶然にも全品15%OFFセールをやっていまして

これはもう今っきゃないと思い迷うことなく購入に踏み切りました

 

ただここで少し注意点が

現在VORZÜGEには国内代理店が存在しておりませんので新品購入の場合はすべて本国サイトからしかゲットできない状況となっております

一応海外の代理店も存在はするにはするんですが特にこれといってメリットもないので直販で購入した方が無難かと思います

稀に同様のセールを行っているようですので、わたしみたいにたまたま安く買えてしまう可能性も十分にありますゆえ

ただ中古製品であれば専門店にて出品されていますのでご試聴の際は是非お店の方へ

さすがにduo IIは当面の間は出てこないでしょうが、過去のモデルなら定期的に入荷していますので要チェックです

 

この記事を投稿した時点でduo II発売から1年近くが経っているのですが、未だに国内ではお一人Twitterにて購入者を確認したのみで、Google先生に訊いても日本語によるレビュー記事は一つもなさそうな感じです

中古市場も割と活発に動いている印象を受けていたので相応にファンがいるものと思い、duo IIに関しても発売されたら買う人が出てくるのではないかと期待していたのに...

日本での販売がないせいか、国内大手のオーディオ系ブログもduo IIについては一切触れていないということもあり、これはもう不人気というわけではなく単に存在を知らない人が多いだけなのだと思いたいです

 

まあ裏を返せば?ここ日本においてユーザーとしてレビュー情報を発信しているのはここが唯一と言えるわけなのです

アンバサダーとなり購入者を増やす、いやせめて興味だけでも持っていただけるよう、張り切ってまいりましょう

 

 目次

外観

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上段がduo, 下段がduo II

 

カラーバリエーションはホワイトとブラックの二種類なのですが、やはり好きとしては黒以外の選択肢はありませんでした

筐体の性質上黒の方が傷がつきやすいという欠点があるのですが、この手のゴツいアンプは傷もまた味と思って割り切っています

 

手持ちの初代duoと比べてもサイズ感は全く一緒で、こちらはpureを含め全モデルに共通しているようです

ふたつ並べてしまえば遠目からは区別がつかないシンクロっぷり

 

あとこれはどうでもいいことなのですが、電源スイッチがイコライザーやゲイン調整のスイッチに用いられているものと同様のグレーの細いやつに変更されています

意味があるのかはわかりません

特にこれといって困ることもないので心底どうでもいいのですが

 

そしてアンプを買った時にまずすることと言えば?

そうです基板鑑賞です

整然と並ぶ電子部品の数々は見ていて飽きません

芸術と言えるでしょう

まさに浪漫

 

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今回は背が低く小さなパーツばかりで構成されているようですがこれはこれで格好いい

後継機といえど中身が大きく異なっているので、アプローチが全く違うということを実感できて面白さが倍増です

 

また回路とは別に、電池に関しても変更が成されました

前回はそこらへんで使っているような乾電池と同様の見た目をした充電池を挿入するタイプだったのですが、こちらは電池パック仕様でソケットを介して接続する構造になっています

 

電池との接点であるスプリングの反発力のせいでduoの開腹作業は面倒だったのですがそれが解消されています

今回みたいなことでもない限り開けるような機会は滅多に訪れないので、若干ありがたいような気がしないでもないって程度です

 

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せっかくなのでduoの方もお写真を撮りました

付属品

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  • VorzKable(ミニミニケーブル)
  • 簡易ポーチ
  • 1.5mm六角レンチ
  • ACアダプター
  • microUSBケーブル

付属のケーブルは直販サイトにて$49で販売されているもので、せっかくなので使っていこうかと思ったのですが...

少し長いためわたしの環境では使いづらい

片方ぶった切ってプラグ繋ぎなおそうか思案中

 

本体はもちろんながらミニミニやポーチ、アダプター、レンチまでもがすべて個包装されていて、しかもミニミニに至っては端子どうしの接触を防ぐためにか個々のプラグにビニールカバーが取り付けられている始末

さらに乾燥剤が本体の個包装内に一つ、箱全体用にもう一つ

 

オーディオ関連の海外製品でパッケージングに感心したのは初めてです

開封時の演出にこそこだわれど、梱包面でのこういった心遣いはあまり見られないかと思います

全然剥がせないベッタベタの糊でイヤホン本体を台紙に貼り付けるという力技を披露してくるAuris○nicsのメリケンクオリティとは比べ物になりません

さすがドイツ、しびれる

使用感

音の感想については後でじっくり書くとして、まずは使い勝手諸々です

duoを長らく使ってきて最も不満が大きかったのが出力問題

かなりハイパワーな上にギャングエラーが酷かったのがとても残念でした

ライン接続した状態で左右差がなくなるまで回してあげるとうるさくて聴いていられないくらいなので、普段から小さい音量で聴いている身としてはDAPのフォンアウトから繋ぐほかありませんでした

 

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しかしここに関してはduo IIになってゲイン調整ができるようになって一安心

調整は3段階で上から順に+7/+12/-2(dB)となっており、pure IIやpure II +での改善点をしっかりと踏襲しているようです

 

ゲイン調整機能に加えてギャングエラーも完全になくなっています

音量0から徐々に上げていって聴こえるようになった時点でちゃんと左右が同量です

非常にありがたい

 

また充電用のUBSジャックがminiUSBからmicroUSBに変更されています

そりゃそうですよね

今どきminiUSBなんてさすがに...

こちらに関してもpureでの変更をちゃんと引き継いでくれています

 

電池の持ちも7時間と際立って悪いということもなく普通でしょう

duoが26時間というモンスターだったことを考えればそりゃあ見劣りこそしますが、DAPに関しては毎日欠かさず充電しているのでそれと同様と考えれば特に不便さも感じません

 

そしてここで唯一の不満点

 

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だからなんでこんなにまぶしい

 

VorzAMPシリーズってモデルを問わず電源ランプがとてつもなく明るいんですよ

白色LEDの光をそのまんま外に通してるだけだからそりゃもうまぶしいったらありゃしない

いざというときに手元を照らせるくらいの光度だから勝手に防災アンプって呼んでたりします

 

duoに始まりpureシリーズも後継機を次々と出していき、これで5作目になるというのに、このクソ電源ランプに関しては一向に改善の兆しが見られません

なんなんですかね?これがVORZÜGEのアイデンティティとかそういうことですか???

duo同様に開腹して適当に紙でも挟んで減光させるまでです

音質

まずはイコライザ(以下EQ)について

搭載されているEQ機構にはEQduo IIという名前が付いています

duoのものがEQduoとして実装されているため2代目であるかのようなネーミングではありますが、方向性は大きく異なっております

 

EQduoはブーストの切り替えという単純な原理であったため、好みの音質傾向に近づけるという点では比較的簡易なアプローチが可能でしたが、今回のEQduo IIに関しては特定の帯域の増減というわけではなくより複雑になっているとのことです

 

duoがBASSとTREBLEそれぞれのON/OFFで構成されていましたが、本モデルはEQのON/OFFおよびON時の2段階レベル切り替えで成り立っています

前作が4通りの音であったのに対しこちらはEQ OFF、EQ ON①、EQ ON②の3通りのみとなっています

これら3種類の音を勝手に

  • NORMAL
  • LEVEL 1
  • LEVEL 2

と命名したうえで、順番に紹介していきます

duoの後継機ということもあってそちらとの違いも気になるかと思いますので、音質レビューも比較をメインに

 

試聴環境は

  • xDuoo X10T+RHA DACAMP L1
  • Fiio X3

こちらの2つでまいります

メイン構成である前者に加えて、DAPから直接ラインアウトした際の鳴り具合も確認するためX3にもお手伝いしてもらいました

イヤホンは最も聴き慣れたRE1000に固定です

duoについては過去の簡易レビュー記事もご参照ください

NORMAL

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左側のスイッチがEQのON/OFFに関わります

上がONで下がOFFとなり、これがOFF状態のものをNORMALとしています

ちなみに後に真ん中のスイッチでレベル切り替えを行うわけなのですが、そもそもEQをOFFにしている際にはここのスイッチは影響しませんので、どちらに倒しても変わりはありません

 

ということで最初は絶対的な評価を

まず感じたのは、初めてduoを聴いたときと同じ胸の高まり

やはりduoの後継と言うだけのことはあります

懐かしさから涙を流すようでさえありました(毎日duoで聴いているというのに)

 

冗談はさておき

とてもクリアな鳴り方をしてくれるのがインパクト大です

初代duoはゲインが高く固定式だったこともあってか感度の高いイヤホンを繋げると若干のホワイトノイズが乗ってしまったのですが、duo IIに関してはローゲイン状態だとそれが一切なくかなり透き通って聴こえます

アナログアンプを使う上ではノイズ問題が気になるところでしょうが、ここがしっかりと改善されているのは非常に喜ばしいことです(ゲインを上げてしまうともちろん乗ります)

 

傾向としてはドンシャリ、低域と高域の出具合に大きな差はないように思います

ドンシャリとひと言に言っても、危惧されるであろうヴォーカルの引っ込みといったものは感じられず、「VorzAMPの実力は伊達じゃないだろう?」とドヤ顔で語りかけてくるVORZÜGE社長の姿が目に浮かぶようです

社長の顔は見たことないですけど

 

そしてなぜか格段に上がる解像度

これは過去の全てのモデルに当てはまるんですが、アナログ接続なのに解像度が目に見えて向上するという謎の現象が発生しています

普通は接点が増えるごとに音も多少なりとも劣化していくという印象があり、実際下手に中途半端なクオリティのアンプに繋ぐくらいなら直挿しの方がええやんってこともあるくらいです

なのにそれを一切感じないどころかむしろ良くなっている

たろ的ポータブルオーディオ七不思議のひとつです

残りの6つは随時募集

 

また表現力においても目を見張るものがあります

一つ一つの音を丁寧に拾い集めていくというよりも、音全体がぐわっと熱と勢いを持って押し寄せてくる感じ

いや、ちゃんと細かいところまで鳴らしきってはいるんですよ?

ディテールに割り振れないぶんノリで押し切ってやろうというようなことでは決してなく、各音的確に表現しておきながら独特の雰囲気を持っていて言葉ではどうにも伝えづらいものがあります

 

これは本当にVORZÜGEならではのクオリティで、他の製品を引き合いに出そうにもそれはそれで難しくてですね...

真の良さは聴いていただかないとわかっていただけないのです

結局は試聴あるのみなのです

 

そしてこれはちょっとした余談なのですが、pureにEQ機能を搭載したのがduoだということは知っている方もいらっしゃるかと思います

であれば、duo IIにEQをかけていないこのNORMAL状態こそがpure IIっていうパターンなんじゃないかと勝手に予想しているんですよね

pure II +については回路の写真がネット上でいくつもアップされていてduo IIのものとは全く異なっているためこちらは考えにくいでしょう

近いうちに改めてpure IIも聴いてこようかと思います

 

続いてduoとの比較です

双方ベースとなる音で聴き比べたほうが良いだろうという勝手な判断から、duoもまた2つのブーストスイッチを切った状態で比べてみます(実質pureとduo IIとの比較)

どちらも非常に良く似た傾向ですが低域はduo、高域や見通しの良さに関してはduo IIに軍配が上がります

 

低音はduoの方が量が多いのですがこれは悪く言えばボワボワした感じで、duo IIの方がキレのある低音に仕上がっています

対する高域は明らかにduo IIの方が優勢です

duoの出す高音はボワボワの低音がかぶさっているせいで籠っているように感じます

先ほど書いたようなduo IIのクリアな音の出し方が高域の性格にも影響しているようで、またこれによって各音の輪郭がしっかりと保たれており、より細やかな表現が印象的となっております

 

ただ個人的好みから言えば初代duoが良いですね

低音厨を自称する身としては脳みそを震わすような野太い響きが大好物ですので

タンタンと鳴る軽い低音を鳴らすような機器は宗教上の理由から購入してはいけないことになっております

低域はduoの勝ちと言ったのも、単純にこのボワボワとした低音の方が個人的に好みであるからというだけで、そういう趣向でないのであればduo IIの圧勝と言えるでしょう

 

ちなみにduoの方のEQを変えてみたのですがやはりBASS/TREBLE両方ともOFFの時が一番NORMALに近い音となっていました

LEVEL1

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EQをONにした状態でレベルスイッチは下です

ただこのEQduo IIなるもの、公式サイトでさえも詳細については書かれておりません

一応、低音厨のためのEQみたいな文言は確認できるのでバスブーストが成されるのであろうことは予想できましょうが、はっきり言って謎

よくわからないEQを切り替えて聴き比べていこうというブラックボックス状態です

 

ということであまり深く考えずに聴いたのですが、やっぱりすごいです

さすがとしか言えない

サイトに書かれていたように低域が増強されているのですが、心なしか高域にもキレが増しているような

振れ幅は低音の方が大きく、より迫力ある音になっているのですが高音もまた低音ほどではないにしても量感が増していてドンシャリが加速しています

やはり単純な部分的ブースト機能というわけではないのでしょう

 

ただduoとの比較がこれまた難しくてですね

帯域別に見ると明らかに低音の方がパワーアップしているため、duoのBASSのみブーストさせたものと聴き比べてみたのですがさすがにそこまで強いというわけでもなく...

似たイコライジングがないとしか言えません

 

低域と高域の両方に関して若干のブースト(ここで言う"若干"はあくまでduoと比べた際の表現)がかかっており、duoでは手の届かなかった中間位置のような音をうまく作り上げています

NORMALの時点でもそうだったのですが、

duoでのブーストが極端だったのに対して、小さな振れ幅だけど高域と低域が一緒に増えていますので不自然になりすぎることがなく、イヤホンヘッドホンとのペアリングを考えるとより多くの機種と相性良く組み合わせられるかと思います

LEVEL2

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レベルスイッチを上側に切り替えます

ここへきてようやく本領発揮といったところでしょう

NORMALからLEVEL1へ移行した際と同様に高域と低域の両方に変化が見られますが、低音の増加量の方が顕著です

公式が低音に関して言及していた通り、やはりローの張り出しはかなりのものになっています

 

duoと比べるとなるとやはりBASS/TREBLE両方をブーストさせたEQが最も近いです

ただ、一気に増えた低音もduoには一歩及ばずと言ったところで、空気を芯から震わすようなパワーに欠ける気がしてなりません

対する高音はduoをも凌いでおり、キンキンといった印象すら受けるほどであるため、細かい表現こそ得意であるものの全体的な重厚感を損なう結果になっているように思います

 

duoのような突き抜けた頭の悪さに比べれば劣るものがあり、個人的な見解としては少々ながら残念であることも否めません

そうは言っても、LEVEL2での低音のマシマシ具合は、duoにこそ劣れど充足感は高いことも事実

個人的には低音を増やすことさえできれば問題はないのでLEVEL2固定で使い込んでいくまでです

 

またLEVEL1のときと同様にこちらに関してもduoでは出しえなかった帯域バランスをうまく作り出しているという点では評価すべきでもあります

duoの脳筋EQに比べて音の変化が複雑になったのですが安定志向の変化率という印象ですので、イヤホン類とのペアリングは容易になっているのではないでしょうか

 

重複になりますが、duoは音の変化が極端であったためそれが気に食わないという人も数多く存在したことと思います

そう考えるとduo IIでは万人受けに近づいた(万人受けするとは言ってない)EQになっており、よりおすすめしやすい音作りであると言えるでしょう

比較まとめ

あれやこれやと書きはしましたが、比較についてのまとめのようなものがあった方がいいかと思い、一目でわかるように簡単なグラフにしてみました

これはduoを基準にした相対的なものなので、そのduoすら聴いたことがないという方にはイメージが全くつかめないかと思います

ただ、それは完全にあなたの落ち度であることを理解していただきたい

これほどまでに素晴らしいアンプを未だ試聴したことがないとはなんとも度し難い

次の機会に必ず聴くことを強く、強くお勧めします

 

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左3つがduo II、右4つがduoの各EQ

 

duoのNORMALおよび各ブースト状態のグラフを任意に設定した上で、そこを基準にしてduo IIの音の出具合をグラフの長さで表現しています

当たり前ですが、BASSとTREBLEの長さが等しいから同じだけ鳴っているというわけではなく、グラフが2倍になっているからといって実際の音量も2倍であるというわけでもないのでくれぐれもご注意を

2つの数値は切り分けて、帯域ごとに見比べてもらえたらと思います

一応断っておきますが、グラフに関しては個人の感覚で勝手に作ったものであくまでイメージです

 

改めて見てみても、先代duoとの音の差別化がうまく図られていてうまい音作りだなと感心させられます

12通りすべての組み合わせで聴き比べをしたのですが、似たものこそあれど同じ鳴り方をするものは一切なくて本当に楽しい限りです

 

VORZÜGEのそれもduoシリーズだったらハズレはあるまいと完全に未試聴で購入し他のはいいものの

「もしも初代と大して変わらん音やったらどないしよ」

と割と真剣に悩んで買取まで考えていたのは完全に杞憂でした

気になる方はご自身の耳でと言いたいところですが、現時点で店舗には出されていませんので試聴する機会がほとんどないのが悔やまれるばかりです...

国内販売はできないにしてもせめてイベントにだけでも参加してくれれば絶対に売れると思うのだけども、きっと複雑な大人の事情があるのだろう

総評

オーディオにのめり込めばのめり込むほど、今まで聴いてきた他の機種との比較をもってそれぞれの製品を批評するようになりがちです

そんな中で一聴してこれはいいぞと思わせてくれたのがduoでした

極端に音が劣化したりノイズ交じりになったりということでもない限りは、音の是非というものは各々の持つ主観に大きく左右されるでしょう

それでもなお、duoに関しては多くの人にいい音であると言わしめるほどの実力を備えていると今でも確信しています

 

そして満を持して発売されたduo II、あーだこーだと初代と比較してはいますが、結局のところduoのときと同じ興奮を抑えきれないでいるのは隠しようもなく、今回に関しても見事にVORZÜGEにしてやられたと言わざるを得ないです

「〇〇と比べてここの帯域が~」とか「空間表現は~」などといった、単なる構成要素に過ぎない部分的な良し悪しを一つ一つ探り出して評価を下してしまうには惜しいほどに全体として完成されたものであり、それこそが初代duoと並んでわたしがduo IIを溺愛している最大のポイントなのです

絶対的な評価として楽しいアンプという結論に即座に到達し得る、最高の製品に仕上がっていると断言できます

しかめっ面をして傾向分析をするのも良いですが、たまには頭を空っぽにして音の快楽をむさぼってみてはいかがでしょうか

 

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