多芯ツイスト ①
イヤホンならまだしもケーブルの自作ブログとなると、どこを探してもまずはんだごてを買わせるような、要するに超初心者向けのものしか見当たらないじゃないですか
一通り手順はわかったし何本か作ったから今度はクオリティを上げていきたい
みたいな人向けの記事ってないんですよね
まあぶっちゃけわたしもそうだったように、適当に回数こなしてれば知らないうちに色々分かってくるので、わざわざ書かなくてもいいだろうってのが総意なのでしょうが...
その手探りの中でふといい方法を思いついたり、キレイにできるテクニックを見つけたりってのはよくあるので、せっかくだから小ネタとして載せていこうかと思いまして
別に隠す理由もないし、むしろ自作仲間を増やす方が有意義だなと思った次第です
というわけで第一回目の小ネタ
前回記事で載せた19芯や37芯のツイストの方法をと思いまして
論より証拠、画像をどうぞ
※断面図
これといって革新的な方法というわけでもありません
スピーカーケーブルやらの素線の撚り方と一緒です
エレベーターとかに使われるような超絶頑丈なワイヤー類も同じだったりします
要するに正六角形状にどんどん重ねていくイメージ
ビー玉とかを寄せ集めたらこんなくっつき方になるように、一番密で一番安定した配置ですので、ちゃんと均一に撚りさえすればチューブ類を被せなくてもほつれません
逆方向に撚ったり過度に曲げたりしない限りは
で、これを試すのであれば幅が広めの万力があった方がいいです
まあ万力といわずとも、数十本の線材を全て並べて固定できればそれでいいですが、おすすめは万力
ホームセンターなんかに行けば1000円もせずに簡易のものが買えるのでぜひ
そして一番基本になるのが7芯
まずは7芯のツイストができることが前提です
並べた線材のど真ん中の1本から、左右に3本ずつ手に取ります
計6本を残り1本の周りに被せるようにして撚り進めていくことで7芯ツイストは完了
これを端まで終えたら、次の階層へ
今度は左右6本ずつ持って先ほど撚った7芯の周りに(以下同様)
これで19芯なわけで、更にもう一層加えるなら9本ずつ持って(以下同様)
てな感じですね
どんどん重ねていくイメージと言いましたが、工程もまさに字のごとく重ねていくだけです
上手く撚れたらこんな感じ
こうすれば理論上は無限に芯数を増やしていくことができるわけです
とは言っても、61芯の段階で片手に12本持って撚らないといけなく、かなり扱いづらくなってきたのでここいらがハンドメイドの限界かなという感じです
あとこれはミニミニにする場合のちょっとした助言(?)です
断面図を見れば一目瞭然ですが、中心の1本を除けば各階層の本数はすべて3の倍数になりますので、結果として全本数は3n+1と表すことが可能なわけでして
まあ何が言いたいかというと、プラグに繋げる際に中心の1本はGNDに繋げるか、いっそのこと導体として使わないかのどちらかにすれば、L/R/GNDの3極に分配するときに難しいことを考えずに済むので、作業もかなり楽になるよねってことです
例えば19芯の場合は6+6+7(または6+6+6)に分けられますし、外周部の12本を6本ずつL/Rに分けて、内部の7芯(または中心を除いた6芯)をGNDに持ってくれば、各極の線材同士の配置が対称的になるので左右での音質差もなく組めるかと思います
こんな感じでいろいろ紹介できたらと思いますのでまた載せたらぜひ読んでいただければと