あみあみ紀行

低音を増やすことしか考えていないポタオデ趣味のたろがケーブルを自作したりイヤホンを買ったりする旅のお話

Alclair Audio CMVK レビュー

待ちに待ったカスタムが着弾しました!

前置きはもういいので早速ドン

 

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Alclair Audio CMVK

 

  

いやぁそれにしても感激です

ずーーーーーーーーっと前から欲しかったんですよこれが

去年は色々とアンプやらDAPやらにお金をかけすぎたせいもあって後回しになってしまっていたのですがようやくです

ブラックフライデーセールが11月に開催されて20%OFFだったもんですから、これを逃せばセールは来年になってしまうかもしれないという焦りもあって、若干無理をしてまでオーダーしてしまいました

 

11月末にオーダーしてインプレが向こうに届いたのが12月3日、そして発送されたのが1月5日、最終的に手元に届いたのが1月17日でした

納期は1ヶ月半といったところでしょうか

それでも比較的早いかと思いますが、今回はBFセールだったため同時期にオーダーが集中していたことでしょうし、しかもクリスマス~年末年始まで被っていて1ヶ月半ですから、通常であれば1ヶ月くらいで届きそうな気もしますね

 

カスタムもこれで3つ目になりますが、さすがにもう今回で打ち止めかなという気がします

いまのところはcanal worksのCW-L33BBと、Heir AudioがいつかリリースするであろうHeir 8.Aの後継モデルくらいが気になってはいます

ただCWは今年から大幅に値上げされることになりましたし、8.Aの後継機も初代8.Aの価格を考えると少し手を出しづらいなぁという感じです

 

どうしても欲しい音がカスタムだった場合はあるいはという感じですが、カスタムシェルありきの購入検討はないでしょう

8.A V2(仮)も、今までの流れからいくとユニバモデルが出そうですから、買うとしてもカスタムはないですかねぇ

そこまでカスタムフィットにこだわっているわけでもありませんので

 

目次

概要

Alclair Audioはアメリカのミネソタ州に本拠を置くカスタムIEMメーカーです

設立は2010年ですので、比較的新しいメーカーと言えるかと思います

最近のポタオデ界は新興ブランドが増えすぎてるせいで、8年って考えるとそこそこなメーカーって感じがしないでもないですが...

 

日本進出はしておらずもちろん代理店も存在しないため、オーダーは本国の直販サイトからのみとなります

そのためモデルを問わず国内での購入報告例は少なく、レビューに至ってはほとんど見かけません

海外のレビューであればちらほらと見受けられますがそれでもちらほらという程度なので、特定の機種のレビューをいくつも読んで吟味ということは難しい状況です

 

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現在AlclairはカスタムIEMを11種類、2BAから10BAまで幅広く展開しています

中でも少BAモデルが豊富なことが特徴的で、2BAと3BAがそれぞれ3種類ずつ存在し、全機種の半数以上を占めています

その他には4BAが2種類で、あとは5BAと6BA、フラグシップの10BAがそれぞれ1つずつで計11モデルといった感じです

 

ちなみにそのフラグシップというのがついこの前発売されたばかりのRevXというモデルで、こいつだけが$1499とAlclairの中で頭一つ抜けた価格設定になっています

それでも17万円ほどなのですからドライバ数を考えれば特別高いわけでもありませんし、むしろ何十万とする他メーカーの超高額モデルに比べれば安いとすら感じてしまうくらいです

 

対して最も安い価格だと2BAのVersaが$249とかなりお買い得です

ただこちらは本体色はフルクリアのみでケーブルも黒に固定、付属のケースは他のモデルとは違った簡易版になっています

UEでいうところのUE4Proのように、カスタマイズ性が一切ない入門機という立ち位置になっています

 

このVersaをはじめとしてAlclairは全体的に安価なモデルが多く、10万円に食い込む価格のものはRevXを含めて数機種しかありません

カスタムIEMとしては比較的手の出しやすいモデルが多いラインナップになっています

メーカーの方向性としてはあくまでプロユースIEMを中心に展開しているようで(リスニングに適したモデルも存在はする)、これが安さの理由の一つになっているのかもしれません

スペック

そんなAlclairから今回わたしがオーダーしましたのは、5BA構成のCMVKでございます

こちらは既に生産が終了しているCrank Master 3000という3BAモデルの後継機で、ドライバが5つに増えたため末尾の数字を変えてCrank Master 5000、それを略してCMVKというのがモデル名の由来です

CMVKはAlclairの全カスタム中で最も低音が強いモデルであり、ドライバ構成のぶっ飛び具合もあって未試聴オーディオをキメることとなりました

お値段は$649、今のレートだと73,000円ほどとドライバ数の割には安い印象です

これにセールの20%OFFが適用されると6万円を下回るのですから激安でしょう

 

  • Five Drivers
  • 2-Way Crossover
  • Dual Bore
  • -26dB Noise Reduction
  • 36 Ohm Impedance
  • 110 dB SPL Input Sensitivity (@100mV)
  • 22 Ohm DC Resistance

 

スペック的にはこんな感じ

インピーダンスとか感度のようなお決まりの数値が書いてありますが、最も注目すべきなのは先ほどもお話しましたドライバ構成です

上記スペック一覧とは別に、公式サイトの説明文中には以下のような内容が書かれています

With five drivers made up of four woofers and one tweeter, the CMVK’s low end is clean and distortion free with plenty of headroom. 

そう、5つのドライバのうち4つがウーファーなんです

どう道を踏み外したらこんなのを作ろうって発想になるんでしょうかね

頭おかしいとしか言いようがないです(いいぞもっとやれ)

これを見ただけで音のヤバさを想像できるのが最高だと思うんですよね

 

ちなみに先代であるCrank Master 3000は超低域、低域、高域にそれぞれBAを1基づつ割り当てたものでした

それでもそこそこすごい構成だったのですが、こちらはそれをはるかに上回るアホ具合です

低音のために4つもドライバを費やして何が変わるんや?高域担当が1つだけでちゃんと張り合えるんか?と疑問は尽きません 

 

しかもさらに面白いのがCMVKの商品説明

言葉の限りを尽くして低音がヤバいということを表現した内容になっていて、ドライバ構成だけでも笑えるってのにこの説明文が面白さに拍車をかけているんです

読んでいてわくわくが止まりません

これはもう全文をぜひとも読んでいただきたいです

 

特に"おすすめユーザー"という欄は腹を抱えて笑ったほどです

ここが好きすぎるのでもう丸々引っ張ってきちゃいます

The CMVK is for bass lovers of all types. Bass players, drummers, or the DJ working out the next banger. With lows that fall off the audible spectrum and into the “feel” spectrum, the CMVK is for anyone wanting to feel the passion and drive that standing in front of a wall of speakers gives you. 

最高すぎやしないですかね

額に入れて飾りたいくらいです

聴くのではなく感じる域にまで達する低音とかもう表現頭悪すぎでしょ

しかもこれをメーカー自信が公言してるって思うとますます笑えてきます

 

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また公式サイトでは文による説明だけでなく、それぞれのモデルの大体の音の傾向が掴めるようにと帯域バランスを表すグラフが設けられていたり

 

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おすすめ用途が一目でわかるチャートがあったりと、目的に合ったモデルを選びやすいような配慮がなされています

新搭載技術の説明だけは声高に叫ぶわりに音に関してはどうともとれるような曖昧な表現を使って判断はこちら側に丸投げにする、なんてこともなくしっかりと音の違いを明言しているところが好印象です

 

上の2つのチャートはどちらも今回オーダーしたCMVKのものなのですが、Alclairの全モデル中でも随一の偏りっぷりです

全モデルを比べても低音の強調具合はCMVKがダントツですし、ベースとドラムにのみ用途を絞った音ともなればそれはそれはもうブリブリなんだろうかと想像が膨らむばかりです

ただまあ、あくまでステージモニターであるということを念頭に置くと、そこまでの怪物っぷりでもないのかなぁと期待を少なく見積もってみたり...

 

とはいってもドライバ構成のアホっぷりと並んでここまでのことを言われてしまえば、低音厨としては買うしかなくなると思うんですよ

わたしは低音が強けりゃその他はどうでもいいってくらいに偏りに偏った音の好みですので、そういった意味では試聴をせずに購入に踏み切れて気楽なんです

 

過去にオーダーした2つのカスタムに関しても

「2DDなら絶対低音ヤバいやろwww」

ってな感じで未試聴でオーダーしてしまっています

今回も低域極振り構成なのは明らかですし公式をしてここまで言わせるレベルならばと迷いは一切ありませんでした

付属品

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  • ペリカンケース(1010サイズ)
  • 乾燥剤
  • クリーニングツール
  • 6.3mm変換プラグ
  • 2pin-3.5mmケーブル

 

これといって代り映えのしない付属品です

全部まとめてこのケースの中に入れられた状態で緩衝材入りの段ボール箱に放り込まれていただけで、梱包面での工夫も一切ありませんでした

ケーブルもありがちな汎用タイプで面白みは皆無(この取り回しの良さが気に入ってはいるのですが)

強いて言うなら、乾燥剤がデフォルトで付いてきてなおかつその他のパーツと一緒に蓋の裏側にはめ込むことができるというという点がちょっといいってくらいでしょうか

 

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こんな感じで収納可能

 

変換プラグはまあ使う機会ほとんどないのでなくてもいいのですが、クリーニングツールに関してはまーあ持っててもなくしますよね

なんだかんだでいろんなイヤホンに付いてくるんですけどことごとく失踪してます

定位置を決めてくれたのはありがたいです

少なくともこの1本はなくさずに済みそうです

 

このはめ込むためのウレタンパッドが結構柔らかくて衝撃吸収にも役立つのがまた良い

通常のペリカンケースにもパッドがあるにはあるんですが(透明なケースにはない)、かなり薄いためケースの底から蓋の裏までが広いんですよ

大きいものを収納するときはいいんですけど、カスタムを1つ入れるくらいだと余裕がありすぎて中で暴れまわってしまうのがちょっと気に入らなかったんですよね

それがこの厚めのパッドで解消されているのがうれしいです

 

そしてここで一つ注意点がありまして

現在では付属のケースが変更されているんです

これまでは上記画像のような一般的なペリカンケース(+蓋にメーカーロゴの刻印)だったのですが、2018年1月1日以降のオーダー分からはHaiti Made Leather Caseが付属することになります

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このような眼鏡ケースっぽいものです

こちらは別売品として以前よりAlclairで取り扱われていたもので、今でも$30で単品販売もされています

 

このケースを作っているHaiti Madeというのはどうやらレザーを中心とした製品を製作・販売しているブランドのようです

公式サイトを見ると似たような形状のサングラスケースはあるものの全く同じ商品はないため、こちらはAlclairとのコラボ限定商品になっているのでしょう

alclairという刻印も入っていることですし、なかなかにおしゃれです

 

そうなんです

相当おしゃれなんですよね

わたしとしては既にペリカンケースは全く同じサイズのものを2つも持っていましたので、3つ目は正直もういらないなぁって感じでした

そこで、どうにかこのケースに変更できないかと連絡を取ってみました

 

もちろんこちらの方がペリカンより若干高価なため、

「レザーケースだけ単品で買うと送料がもったいないから、ケースの代金だけ払うからカスタムと一緒にまとめて送ってもらえないか」

とメールを送ったのですが...

返信はありませんでした

 

メールを送った時期的にはまだカスタムは完成してなかったはずなんですが、お返事すらもらえなかったのは少々残念です

付属ケースの変更告知はわたしがオーダーして1ヶ月近く経ってからだったので、かなり惜しいことをした気分です

まあセールに合わせてオーダーできたので金銭的な問題はないんですが、それにしてもこっちの方が可愛くて好みでした

 

単品購入するとなると代金$30に加えて送料が$45もかかるので、さすがにケースひとつにそんだけ出費するのも難しい...

諦めることになりそうです

デザイン

さてシェルのデザインですが、冒頭の画像を見てお分かりのことでしょう

実は今回たろ史上初のオーダーメイドデザインに手を出してみたんです

有名なところですとNoble AudioのWizardデザインがありますが、あれと似たようなやつと思っていただければよろしいかと

「大体こんな感じのにして」ってのを伝えるとそれに沿ったデザインで製作してくれるというものですね

 

なんでまたオーダーメイドなんかにしたのかって、追加料金がたったの$100だったからなんです

安くないですか?

Wizardだと新規作成で7万近く、既存のデザインと全く同じものを頼むとしても4万程のオーダー料が発生します

もちろんWizardの方が知名度もブランドも圧倒的に上でレパートリーもとてつもないということもあるんですが、それと似たものを1万やそこらでオーダーできるのはかなりのお値打ち価格だと思うんです

 

Alclairのオーダーメイドデザインは過去の作例があまり公開されていないため、どんな感じのデザインを作ってくれるのかということが掴みづらいのが難点ではあるんですが、ただ$100というのは非常に魅力的なんですよね

しかもBFセールのおかげでこの追加料金も含めて20%安くなるということだったため、思い切ってチャレンジしてみました

 

ということで渾身のデザイン(頑張ったのは製作スタッフ)を改めてどうぞ

 

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めちゃめちゃめちゃめちゃ格好いいですよね!

イケメンすぎて鼻血が出ます

わたしのソウルカラーであるの組み合わせで作ってもらいました

 

こちらが伝えたデザイン案としては

全体的に黒をベースとして、不透明の赤を差し色に

フェイスプレートは炎、シェルは銀河や渦のようなイメージで

シェルの方にはできればグリッターも入れてくれたらありがたい

といった内容でした

グリッターに関しては通常であれば追加料金の発生する素材なので、可能だったらって感じのニュアンスで伝えました

基本的に海外メーカーのサービス内容には期待らしい期待を持っていないため(高く見積もってがっかりするのも嫌なので)、ここに関しても入ってたらいいなぁというくらいの意気込みだったのですが、ちゃんと要望に応えてくれたのはうれしい限りです

とてつもなく格好いいです

 

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炎のイメージ

 

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銀河のイメージ

 

シェル側のデザインに関しては銀河とは少し違った見た目のような気がしないでもないですが、妖艶な雰囲気がツボです

むしろこっちの方が好きかもってくらい気に入っています

複雑な模様のためスマホのカメラでは良さを伝えるのに限度があって、これが精いっぱい(ちゃんとしたカメラ欲しい)

実物は本当にヤバいので、音は聴かずともデザインだけでも見ていただきたいくらいです

 

ロゴは4種類でそれぞれに白と黒の2色が存在しており合計8タイプから選べるのですが、今回は一切選択していません

せっかく格好良いデザインに仕上げてもらうのだからごちゃごちゃしすぎないのがいいと思ったのと、黒がベースのフェイスプレートとなれば必然的に白いロゴを乗せることになるのですが、これが悪目立ちにつながるのが怖かったってのもあったので

パッと見でどこのイヤホンなのかわからないという難点はありますが、そもそもイヤホンなんて他人に見せるものじゃなくて一人で楽しむものなんですから関係ありません

見た目を重視していきましょう

 

またオーダーメイド内容とは別に、カナルは透明にしてもらいました

こちらは通常色でオーダーした際も選択可能です

ただUMのように好きなカナル色を選べるというわけではなく、透明にするか否かという2択になり、選択しなかった場合はシェルと同色で製作されます

 

Alclairはプロユースモデルが中心という話をしましたが、透明しか選択できないというのもボアにたまった汚れを視認しやすいようにというある種の業務的な理由からだそうです

シェルを完全不透明でオーダーしていたため、カナルは中が見えた方がいいかなということで透明にしました

 

そしてカスタムIEMの顔とも言えるのが、フェイスプレートです

どのような色や素材を採用するかというだけでなく、プレートの形状そのものもカスタムの印象を大きく左右することになります

 

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そんなフェイスプレートですが、今回はこれまでにない形です

UMに代表されるような"くびれ"が存在せず、コネクタ側のラインが一直線になっています

これによってフェイスプレートが半月状になっており、手持ちの2つと比べてもまた違った印象を受けます

同じ耳型でもメーカーによって造形が異なり、全然違う見た目に仕上がっていて面白い

個人的にはくびれ系の方が断然好みだと思っていたのですが、これはこれで全然アリです

シェル

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どこをとっても非常に高い完成度です

まずは見た目に関してですが、ここについてはオーダーメイドデザインの質の高さと並んでクオリティは十分すぎるほどです

表面処理も抜群でムラや乱れは一切ありませんし、わたしが2つ目にオーダーした某メーカーのようにレジンにゴミが混入していたりコーティングが波打っていたりなんてこともありません

それが当たり前と言えば当たり前なのですが、直近にゲットしたカスタムがそんな具合だっただけに謎の感動を覚えています

 

全体的にコンパクトに仕上がっているのも印象的です

特に厚みが抑えられているのが一目瞭然で、初め手に持ったときの感想がめっちゃ薄い!だったくらいです

RE1000やTurboだと装着すると耳から数mm飛び出るような感じになるのですが、そのようなことはなくすっぽりと収まっています

非常に薄く小ぶりな仕上がりです

 

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これが果たしてAlclair独特のシェル造形によるものなのかは正直わかりません

なんせ比較対象である手持ちの2つに関してはどちらもスペースを必要とするDDを搭載しているものなので、こいつらが特別厚めに仕上げる必要があったというだけの可能性があるので...

メーカーそれぞれのシェルサイズの違いに関しては同様にBAのみを搭載したモデルと比較する必要がありそうですが、まあカスタムを買うことはもう恐らくないので真相は分からず終いとなりそうです 

 

また装着感も上々でまさに吸い付くようにフィットします

過去の2機種と並べて見てみてもCMVKはこれまた微妙に違った形状になっているのですが、ズレることなくぴっちりと収まってくれます

カナルが若干短めな仕上がりのですが装着感が損なわれているようなことは一切なく、むしろ耳の中の異物感が軽減されていて快適性は増しています

 

といいますか、こいつ今までの中で最高のフィット感ですわ

これまでの2つもこれといって不便というほど緩かったわけでもないんですが、これと比べるとぴっちり感がイマイチという印象です

耳を動かしたときのカスタムのズレが最小限に抑えられており、それでいて変な圧迫感や違和感は一切ありません

装着面に関しては後に頼んだモデルが過去のものを上回っていくばかりで、そういう意味ではがっかりするようなことがなくてありがたい限りです

 

ただここに関しては事前に「少しだけ大きめに作ってくれ」と伝えていたので、そのおかげである可能性が非常に高いです

逆に何も言わずに作ってもらってたら今よりも少し緩い仕上がりになっていたことでしょう

ちなみにわたしはバイトブロックを横に噛んで(狭い方)、なおかつ大きめにお願いしてぴったりだったのでもしAlclairでオーダーされることがあれば参考に...なるかな...?

 

そして少し気になるのがコネクタ周りです

公式サイトでは埋め込み2pinを採用している旨が記載されていたのですが、完全な埋め込みではないようです

 

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通常の埋め込み2pinであれば、オス側コネクタが埋まるためのスペースとして凹型の"箱"があるメスコネクタを使用するのですが、こちらはフラットコネクタを採用しています

その代わりシェルがコネクタを囲うようにくりぬかれており、シェル自身が"箱"の役割を果たすような疑似埋め込みという感じの造りになっています

写真ではわかりづらいですが、コネクタそのものはフラットタイプのもので、長方形状にくりぬかれたシェルに対して少し奥まった位置にコネクタが固定されています

 

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ただその奥にあるコネクタも通常埋め込みほど深い位置にはなく、深さは1/2くらいになっています

そのため埋め込み用のケーブルを挿すと画像のように若干飛び出すことになります(通常の埋め込みであればシェルと銀色のコネクタカバーが接触するくらいまで入り込む)

 

一応は埋め込みっぽい形状になってはいるものの、本来の埋め込みと比べてこちらのタイプだとコネクタの固定力はピン同士の摩擦への依存度が高くなってしまいます

抜き差しを繰り返すことによってメス側がガバガバになってしまうと、不意にポロっと取れてしまうなんて可能性が否めません

 

そういう意味では少し不安ではあるのですが、要は頻繁にケーブルを付け替えることさえしなければ良いだけなんですよね

最近の自分はリケーブル欲が皆無というくらいにまで消え失せてしまっているため付属のケーブルのままで使用することになるかと思いますので、とりあえずは劣化は防げるかなという感じです

特に不便は感じません

 

なんてったって付属ケーブルは取り回しが神ですからね

いくら音が良くてもバインバインだったら絶対に使わなくなってしまいますし、このケーブルを繋げたときに鳴る音がメーカーの目指したバランスなのだと考えると、ケーブルで音を変えるというのも安直すぎる気がするんですよね(と言いつつアンプで低音マシマシ)

音質

 

 

ブリブリモニターサウンド

 

 

わかりやすいでしょ?

低音がブリブリ鳴るモニターなんです(そのまんま)

ブリブリ鳴りはするんですが、IEMというだけあって全体的な解像度の高さと出音の正確性が感じられるので、単なる低音バカと一蹴してしまうには惜しい逸品に仕上がっていると思います

 

 

帯域のバランスとしてはピラミッドとドンシャリの間をさまよっているようなイメージです

低域をメインとした重厚な響きで、それに付随する形で中高域が存在しています

曲によって高域が前に出てきたり中域が鮮明に聴こえたりといった感じなので、中域と高域の出具合は同程度とみていいかと思います

低域だけが頭一つ、いや二つくらい抜けた印象が強いです

やっぱりサイトの説明文も誇張ではありませんでした

 

そういえばモニターイヤホンを購入するのってASG2.5に続いてわたしの中で2つ目になるんですよね

ただASG2.5に関してはAurisonicsとしてはモニターってことにしたかったらしいんですけど若干微妙な部分もあるので、ちゃんとした(?)モニターイヤホンはこいつが初になるかと思います

新たな世界に足を踏み入れているような感覚です

低域

ということでまず言及すべきはなにを置いても低域でしょう

ドライバの4/5をウーファーが占めているだけあって、低音のパワーに関してはそんじょそこらのイヤホンには負けません

あそこまでのデカい口を叩くだけのことはあります

迫力は十分過ぎるほどに感じられますし、しかも単に低音が強いというわけでなく質感までもが高いのがこれまたニクいです

 

通常低音は量を増やしていくとどうしてもボワボワとした響きになりがちで、程度によっては中高域に被さってしまうことも多々あります

逆にキレのある低音を極めていくと引き締まった良質な響きに聴こえるのですが、量感や重厚感といったものは大幅に損なわれることになります

低音に関してはこの量とキレの兼ね合いが重要になってきますし、実際みなさんもそういった点で低音の良し悪しを判断するのではないでしょうか

 

その点CMVKの低音は絶妙なバランスに仕上がっています

まず量感が非常に多いことは一聴してわかるほどのもので、正直この圧倒的な物量を感じられるってだけでも個人的にはもう十分なくらい

低音厨としては低音視聴のためだけに曲を聴くようなことも多々あるわけですが、例えばこんな曲とか

 

 

オランダ出身のDJ、Brennan HeartからLose My Mindです

Brennan Heartは世界のトップDJ100みたいなランキングにも入ってる有力アーティストで、ダンスやクラブのような正統派(?)からとにかく騒々しい楽曲まで幅広く製作しています

ですが、個人的には低音をブリブリ鳴らしていく騒音のような曲ばかり聴いていますね

 

Lose My Mindはその騒音系のひとつで、のっけからクソうるさい音が続きます

ハードスタイルと呼ばれるだけあって万人受けは望めないジャンルになっていますが、この曲はハードスタイルの中では比較的おとなしい方なので、ブーストをかけるなんていうアホなことでもしない限りはアゲアゲな感じで案外いいかもって思う人もいる...はず

 

こいつをCMVKで聴くと、重厚な低音表現のおかげで電子音楽特有の唸るようなベースの響きをパワフルに表現してくれます

文字通り脳が揺さぶられるような錯覚さえ起こさせるため、充足感が半端ではありません

しかしながら、それだけ低音を前面に押し出しているにもかかわらず輪郭がしっかりと保たれているのがさらに凄い

 

あくまで存在感を損なわないパワーでありながらもぼやけた響きになりません

手持ちの低音イヤホンは軒並みボワボワ系ばかりなので、CMVKの低音表現は新鮮です

しっかりと拡がりが感じられる上にエッジは適度に利いているため過剰な残響や余韻がなく、量感が多いタイプの低音としてはある種の理想を体現しているように思います

 

またこの手の低域重視タイプだとハイテンポな曲を鳴らすと低音がもたつくようなことがあるのですが、CMVKではそのようなこともありません

DnBのようにビートの速い楽曲でも一音一音芯のある響きでレスポンスも良好、聴いていてしっかりとリズムに乗れるのでアガります

というかモニターイヤホンなのにリズム取りのベースサウンドがズレるなんてことがあったら致命的ですよね

ブリブリサウンドではありますがさすがにそこはちゃんとしていて安心しました

 

さらに驚くことに、ブーストをかけても全然破綻しないんですよ!

もう本当にびっくりですわ!!!

何言ってんだこいつって方もいらっしゃいますでしょうが、ただでさえ低音の強いイヤホンにさらにベースブーストイコライザを上乗せしてドゥンドゥン鳴らすのが大好きなんです

 

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低音を増やすためだけにアンプを買ったりしてるわけなんですが、CMVKだとアホみたいにブーストを乗せても変な歪みが起こらないんですよね

ブーストにブースト重ねてるような輩が今更歪みとか気にすんのかよって話なんですけどね

正直今まで音が壊れるのなんて気にしてなかったんですよ

低音が多けりゃいいってアホみたいな嗜好をしてるだけじゃなくて、聴く音楽もさっきのやつみたいに元から歪みまくってるようなものばっかりなので...

 

CMVKで聴いたことで、今まで聴いてきた音が破綻しまくっていたということを改めて気づかされました

「これが歪みのないブーストか...」

有能以外のなにものでもありません

紛うことなき最高級ブリブリです

本当に買って良かった

中高域

てな感じで圧倒的ともいえる低域ですが、それに対して中高域は一歩下がった立ち位置となっています

とはいっても決して籠っていたり霞んでいたりといったことはありません

初めに少し聴いてみただけでは少し主張が弱いように感じてしまいますがそこは力業でなんとか解決です

まあ単に音量を上げるってだけなんですけどね

 

これは低音が強い帯域バランスのイヤホン全般に言えることなんですが、普段の音量よりも少し大きめでドライブしてあげるだけで中域に関しては物足りなさが解消されることが多いのです

CMVKも同じで、ちょっと音量を上げてやるだけで見違えるほどに中域が前に出てきます

ジャズやクラシックのアコースティックサウンドからボーカルメインのバラードまで、低域に負けることなく鳴らし上げてくれます

ピラミッド型のイヤホンだと低音が鳴っていないパートでもそこはかとなく中域に曇りが生じているような印象を受けるのですが、CMVKではそれが一切ありません

中域と低域の境目が入り混じることなくしっかりと分離されていることが大きいでしょう

 

しかし高域に関してだけは音量云々ではどうしようもありません

低域の余波がかぶさってくるようなことにはならないのですが、やはり低音が強いだけに控えめな響きです

昨今流行りのイヤホンに多い高域のキラキラ感とは異なり、かといってfinalのような上品なしっとり感ともまた違って...

非常に淡々としています

 

ただ低域と比べれば控えめなものの、これまでのブリブリイヤホンの中では高域の主張が最も強いのも印象的です

まあとんでもなく低音がブリブリしたイヤホンだと明らかなピラミッド型で高域なんてかき消されて当然ですので...

実際わたしの手持ちのイヤホンたちも高域が苦手なモデルばかりなので、それらの音に慣れてしまっていた身としてはCMVKで聴くと高音過多にさえ感じられるほど

もちろんこれはわたしの慣れが原因なだけであって、客観的に見るとこれといって高域が多い訳ではありません

 

そしてこれは高域に限った話ではなく、中域も同様で音楽的な表現力は高くありません

中域というとボーカルの艶なんかが重要になってきますが、そこを変に強調したりフィルタリングしたりということがなく、楽曲の良さをそのまま伝えてくれる素朴な響きです

まあモニターイヤホンですからね

あくまでIEMといった感じなのでよく言えば正確・あっさり、悪く言えば無味乾燥・そっけない、そんな印象です

イヤホンとしての個性よりも解像度の高さや見通しの良さを重視しています

 

ということで低音がズンドコ&ボーカルも聴けるこの曲を

 

 

姉妹アーティストKrewellaのLive for the Nightです

このときはDJの男性メンバーがいたんですが何年か前に脱退していて今は姉妹2人のみです

彼女たちの歌声が曲調に負けず劣らず力強くてキャッチ―なのが特徴的です

Krewellaも割といろんなジャンルを作ってはいますがやっぱり低音イケイケ曲が多いですね

まあここはエレクトロ系の宿命

 

こちらの曲はリリース当初かなりの人気が出たので聴いたことがある人もいるかも...?

Krewellaの中で3本指には入る代表曲の中の代表曲

歌詞の内容もザ・パリピな感じでなかなかに頭の緩い曲なので、深いこと考えずにノれて楽しいです

あと2人の色気がヤバい

 

ベースとボーカルが混在するパートでも低音にマスクされることがなく、パワフルなボーカルがダイレクトに届きます 

モニターらしく味付けの少ない中高域表現になっているという話はしましたが、空気感もクソもないようなこういう類の楽曲を聴く分には一切問題ありません

むしろその分自然に聴こえるので、あくまで低音を重視したいという身からすれば不要な部分に意識を持っていかれることがなくて助かります

音質まとめ

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「低音さえブリブリ鳴っときゃ他は二の次」

ってくらいの軽い気持ちでオーダーしたんですが、思った以上にちゃんとした音でびっくりしました

低域は迫力、厚みともに問題ありませんし、むしろそこが及第点にもかかわらずさらに良質に仕上がっていてびっくり

中高域に関しても同様に予想をはるかに上回るレベルだったので、いい意味で裏切られまくりでうれしい限りです

 

解像度は高めで細かな出音も逃しません

正確な描写力と並んで余計な装飾がほとんどない点も印象的で、モニターサウンドらしいクセのない仕上がりです

ウッドベースからボーカル、シンバルまで帯域や音の質感を問わず音源の持つ良さをそのまま引き出してくれます

 

 

 

また音場が広く定位がはっきりしていることも特徴として挙げられます

音が近くで鳴っていてうるさいというようなイヤホン特有の圧迫感がなく、ソースが遠めに感じられるため開放感があります

コンサートホールのように空間的に広い環境での音源ですと特にこの恩恵を感じられることと思います

 

基本的にはオールラウンダーとしてどんなジャンルにも合わせやすいのがうれしいです

ゆったりとした曲調のジャズから音数の多いロックやポップスなどの現代音楽まで、不得意なく何でもこいって感じです

低音が強いということにだけ留意すればかなり質の高い音作りとなっていますので、イヤホンによる色付けを必要としない視聴スタイルであれば重宝するかと思います(低域に関しては脚色される部分がありますが)

 

というかですね

静かな環境で聴くなら話は別ですけど、ある程度の騒音下で聴くというのであれば多少は低音が多めのバランスで聴くべきだと思うんですよね

だって周りがうるさいと低音が減衰されるじゃないですか

屋外で聴こえる音は家でゆっくり聴いているときの音よりも低音が弱くなってるわけなんですから、その分低音が強いイヤホンを使うべきなんですよ

ということでみんなもCMVK買いましょう

超おすすめ!コスパ最強!!!(ゴリ押し)

総評

高域       ♫ ♫ ♫ ♪

中域       ♫ ♫ ♫ ♫

低域       ♫ ♫ ♫ ♫ ♫

装着感    ♫ ♫ ♫ ♫ ♫

シェル    ♫ ♫ ♫ ♫ ♪

総合       ♫ ♫ ♫ ♫ ♫

 

なんかもう各項目の点数がテキトーなAmazonレビューみたいなことになってますけど、かなり満足してるんでこれくらいでいいんです

低音に文句は一切ありませんので満点、中高域も低域には及びませんが奮闘しているためそこそこの評価になっています

中域に関しては前述の通り音量を上げれば本領を発揮してくれるため、高域よりも少し高めに設定してこういう結果です

 

またハード面でも満足度は非常に高いです

装着感は問題なし、シェルはコネクタが半埋め込みってのが少し心もとないのがマイナスポイントではありますが、ここに関してはそこまで重大でもありません

それ以上にシェル全体のビルドクオリティやデザインの格好良さが圧倒的だったのでこちらも高評価です

 

全体を通して見ても不満点はコネクタ問題くらいのもので総合評価も満点です

もしかしなくともこれは今まで買ったイヤホンの中で一番高い評価になってるんじゃないかというくらいです

現状使っているイヤホンたちもなにかしらの問題があるものばかりで、満足しきっているイヤホンは少なかったように思います

 

ブリブリ要因もこれで7本目です

ひとえに低音イヤホンと言ってもどれもこれもそれぞれ違った良さがあります

むしろブリブリなのにモニターってキャラが今の手持ちの中では一番個性的な音になってしまっているくらい

これもまた一つの低音、使い分けがはかどります

 

あとはそう、最大の懸案事項はエイジングですね

鳴らし込むことでおとなしくなってしまうのはブリブリのお決まりみたいなものですから、こいつはどうかこのままでいてほしいなと願うばかりです

 

久々の大満足商品でした