CYBERDRIVE IMPACT DURA Bass レビュー
CYBERDRIVE
IMPACT DURA Bass
これまたわたしがずっと欲しかった(けど一時期存在をすっかり忘れていた)イヤホンです
前々から幾度となく話題に上って耳にして目にしてきた本機
特に半年ほど前の大幅値下げの際には購入者が続出してかなりブームになったのですがタイミングが悪くて買えませんでした
今になってようやくゲットすることが出来ましたのでレビューです
最近色々買いすぎな気がするので自重しなければ
目次
概要
話題になったと言いますのも、実はこのイヤホン定価だと8,000円なのですがその時Amazonで確か3,000円ほどにまで値下げされていまして
なにしろ低音がバカみたいに出るのが面白く、それでいてとんでもなく安くなったということもあってかなりの方がお買い上げに
その他にも店頭で投げ売りにされていたりなんてこともしばしばあったようで、定価で買うのがアホらしいくらいに安売りが連発していたのです
なんやかんやでこいつのことも頭から抜けてしまい、つい先日ふとしたきっかけから低音イヤホンを聴き比べしたいと思い至り、フォロワーさんにおすすめのブリブリイヤホンを尋ねたところ本機が浮上し、ようやく思い出したという流れです
それから毎日Amazonをチェックしいつかまた安くならないかと待ち望んでいたところ、1週間ほどであっけなくセール開始
今回も3,000円を切るまでに値下がりしていたので迷うことなくぽちっと
本機は4色展開されており今回購入したのがシルバー、他にゴールド/ローズ/ガンメタがあるんですが、セール対象がシルバーしかなかったため選ぶ権利は与えられませんでした
個人的にはガンメタ一択だったのですがまあ安いに越したことはありません
いい買い物ができました
外観
アコエフイヤピに換装済み
安っぽいケースに鎮座していらっしゃいますがこのくらいが妥当でしょう
外箱はまだ許せるものの、本体も負けじとチープな仕上がりなのがいただけないです
各パーツ根元に付いている断線防止用のうねうねした白いパーツ
個人的にはこれが安物感を一気に底上げしているような気がしてなりません
各部からとめどなく溢れてくる安っぽさ
画像を見てもわかるようにリモコンスイッチ付きです
1ボタン式のものがR側に付いていて、スイッチの裏側にマイクがあります
使う機会もないので実際に作動するかは知りません
この記事を読んでる方も大半がリモコン不要派かと思いますし
意匠や素材など、お世辞にも8,000円相応とは言えません
セールで半額以下だったからよかったものの、やはり定価で買わずに大正解です
3kイヤホンとしてなら十分許せるクオリティかと思います
使用感
ハウジングが樽型で結構大きめ/太めに仕上がっていることもあって耳の奥まで挿入することが叶いません
そのためいつもより一回り大きいイヤーピースを浅く挿し込む装着法が適してるかと思います
それと付属のイヤピはゴミなので届いたら即刻捨てましょう
前述の通りフィット感を確保するのが難しく、付属のイヤピだとその役割を担いきれません
社外製のものに交換することをお勧めします
ケーブルは布巻きに加えてそこそこ太めなのですがその割には柔らかいので極端に取り回しが悪いというわけではないです
ただ上から下まで同じ太さということで若干嵩張るということと、装着時にケーブルが揺れると筐体に負荷がかかって場合によってはポロっと取れそうになるのが少し残念
それと、ケーブルをまとめるためのバンドが標準搭載されているのがちょっとおもしろい
シリコン製のバンドで、くるっと一周させて突起に合わせて穴をはめ込むだけ
視聴時にそこはなかとなく邪魔なことを除けば結構使えるんじゃないですかね
ケーブルが通ってる穴を思いっきり広げればプラグ側から外せるので要らなければ取っ払いましょう
装着感の微妙さとケーブルの質感も相まって、使い勝手としては今一つといった印象
SHURE掛けをしようにもケーブルに弾力があるせいで耳から外れてしまいますし、素直にストレート法(?)で攻めるしかなさそうです
音質
これは異次元だ!!!
重要な内容を初めに提起することが効果的だと誰かが言っていたので実践してみました
とにかくすごいんです
やはりネットでの人気っぷりも伊達ではないと思わされました
今まで聴いたどの傾向にも属さず、それでいてすげぇと思わずため息が出てしまうほど
良い音かと問われれば全力で否定するしかないほどに極端な音ではあるのですが、かといって敬遠してしまうには非常に惜しい仕上がりになっています
一聴してまず耳に飛び込んでくるのは、とてつもないとしか表現しようのない低音でしょう
BASSの名を冠するだけのことはあってその量感は尋常ではなく、低音厨のたろでも十分に満足できるほど
いや、満足どころか手持ちの低音イヤホンたちと聴き比べてもエースを張れるくらいの実力と言っても過言ではないです
しかもこの低音というのが、ボワつきとキレのいいとこどりをしたかのような、絶妙な輪郭を保持しているのがまた驚きです
通常、低域のキレを残したまま量を増やしていくのには限度というものがあります
いくら頑張っても低域量を重視すればするほどボワボワな質感に変わってしまい、これはある種仕方のないことなのです
しかしながらこいつはそんな常識を打ち破っているのですから、驚きを隠しきれません
こういう言い方をすると途端に陳腐に見えてしまうので極力使いたくはないのですが、これはもう本当にいいとこどりに他ありません
ただこれだけは理解していただきたいのですが、決して予防線として当たり障りのない表現を選んでいるというわけではないのです
繰り返しになりますが、大前提として低音の量そのものは他とは比べ物にならないレベルなのです
そのうえでボワつきとキレを両立したものだということをご了承いただきたい
量感がえげつないくせに芯がしっかりとしていてキレも秘めているという、聴いていて混乱してくるほどに訳が分からない低音
例えられるような機種は他に聴いたことがありませんし、どうにもこれはDURA BASS独特の音色としか言えそうにもなく、自分の語彙の少なさを恨むばかりです
だがしかし
一番の問題はそこではないのです
低域だけを見ても十分なほどの異次元っぷりを発揮しているのですが、こいつのすごいところは実は低域にあらず
わたしですら驚くほどのぶっ飛んだ低域再生能力がありながらも、中域から高域にかけて一切マスクされないのです
ここがこいつの最大の異次元ポイントにして最大の謎ポイント
低音が増えれば増えるほどボワつくという話はしましたが、それに伴って中域以上の帯域に少なからず低音の余波がかぶさってしまうものであることは感覚的にご理解いただけるかと思います
実際わたしの自慢の低音イヤホンの中で現時点最もヤバい低音を鳴らすLEAR LCM-Turboは中高域に厚いモヤがかかって全体として輪郭のはっきりとしない音になっていますし(個人的にはそういう鳴り方が好きなので問題はありません)、低域重視を謳ってチューニングされたイヤホンは軒並み同様の傾向に落ち着いています
しかしながら、ことDURA BASSに至っては話が違ってきます
脳みそを直に揺らすような超低音にもかかわらず中高域に全くと言っていいほどかぶさることがなく、各帯域を明確に聴きとることが可能なのです
高域はキラキラシャリシャリというよりむしろヂリヂリというくらいに非常にパワフルかつはっきりと鳴らしてくれますし、ボーカル曲だっておてのもの
これまた陳腐な表現になってしまい、傍から見るとただの万能イヤホンのようにすら考えられましょうが、あくまでもクソみたいな低音なのにってところがミソです
それでいて他の帯域も十分引き出してくれるってんですから、言葉もありません
これに関してはもうどうしようもないくらいに凄すぎて意味不明
こちらの理解が追い付かないレベルです
全体のバランスとしてはドンシャリということにしておきますが、あまりに常識外れな事象が凝縮されているため、既存の型に易々とはめてしまうのも気が引けるというものです
まさに異次元と評価するしかないでしょう
はっきり言って不満点なんてものは微塵もありませんし、むしろ感動すら覚える完成度の高さです
こんなことならもっと早く買うべきだったと過去の自分を責めながら、着々と再生時間を伸ばしております
総評
高域 ♫ ♫ ♫ ♫ ♪
中域 ♫ ♫ ♫ ♫
低域 ♫ ♫ ♫ ♫ ♫
取り回し ♫ ♫ ♫ ♪
装着感 ♫ ♫ ♪
デザイン ♫ ♫
総合 ♫ ♫ ♫ ♫ ♫
残念なのがデザインとユーザビリティくらいでしょうか
やはり見た目のチープさが拭いきれませんし、ケーブルが太く布巻き仕様ということもあって使い勝手はいまひとつといった感じです
それこそ元値が3,000円であるのならばもう少し加点してあげたでしょうが、これで8,000円と考えるとどうにも完成度が低すぎるように思えます
それでも総合評価が満点なのはそれらを吹き飛ばして余りある音の良さ、もとい凄さのおかげに他なりません
まとめ
低音好きを謳ってはいるもののやはり世の中は広いもので、自らの無知を思い知らされ恥じ入るばかりです
あまりに独特な音を奏でるために的を射ない表現になってしまったこと、お許しください
ただ、一度聴きさえすればDURA BASSのもつこの言いようのない存在感を理解していただけることと思います
またそのうちセールが開催されることでしょうし、是非ともご購入ください
聴いてびっくりおもしろイヤホンにはもってこいでしょう
もちろん低音厨たろはメインとして頻繁に使用してまいりますが