Atomic Floyd MiniDarts レビュー
Atomic Floyd
MiniDarts
ちょっと前からフジヤの在庫処分セールで7,800円で投げ売りにされていて狙っていたのをようやくGETといった具合です
これがどれくらい安いかって、エイヤで取り扱ってる中古商品が9,900円って言えばわかっていただけるでしょう
今更なんでミニダーツなんかと思われましょうが、なにを隠そう別にミニダーツが欲しかったわけではないので
詳細は改造の項にて、とりあえずはレビューです
目次
概要
シングルBA構成の本機は、Atomic Floydブランドで唯一BAのみを用いたイヤホンになります
発売は確か7年ほど前ですが、当初から反応は今一つだったとか
というのも、それまで一貫してぶっ飛んだイヤホンを出し続けてきたAtomic Floydにしては割と落ち着いた音だったという点が大きかったようです
大きかったと言いますか、いまだにMiniDartsに関しては全くと言っていいほど注目されていませんよね
改めて聴きましたが、SuperDartsを愛用している身から言わせてもらうと別に要らんっていう微妙っぷりです
そのぱっとしないMiniDartsですが、リモコンの有無に関して
- MiniDarts
- MiniDarts + Microphone
- MiniDarts + Remote
以上の3種類が存在します
+ Microphoneは分岐部に1ボタン式のリモコンマイクを、+ RemoteはL側ケーブル上に3ボタン式リモコンマイクを搭載したモデルです
そしてたろが買ったのは無印MiniDarts、つまりリモコン無しのモデルです
今回は改造を目的とした購入だったのですがせっかくなのでレビューも残しておきます
付属品
- イヤーピース3サイズ
- ケース
- 6.3mm変換
- フライトアダプタ
定価2万円のイヤホンともなれば付属品も相応に高級感が付与されていくところでしょうが、こちらのケースは単なるシリコンの塊で安っぽさを体現したような仕上がり
ただ見た目こそチープなのですが、かなりコンパクトですのでこのサイズに楽々収められるのが使用上は結構便利だったりします
不要なものを一切排除した機能美のようなものを感じます
あとはイヤーピースのフィット感/遮音性がかなり良かったりということもありますけどそれ以外で特筆するようなこともないです
音質
大雑把に言うとドンシャリ
特に高域が特徴的で、ここに関してはSuperDartsにも迫るくらいにザクザクと鼓膜に突き刺さってきます
Atomic Floyd製品に共通するこの高域、ドライバ構成に関わらず同じようにうるさい音を出せるのは金属筐体とその設計のおかげなのでしょうか
BAの力だけでは表現しきれない鋭さをもっています
過激なまでのシャリシャリ感は聴き疲れ必至なのですがそれでもついつい聴いてしまう、癖になる音作りです
対して低域の方は物足りない印象
やはりBA1発となると限界があるようで、音の軽さが目立ちます
ちゃんとドンシャリ傾向ではあるのですが高域に完全に押し負けており、ドンシャリというよりトンシャリといった感じ
確かにSuperDartsも高域に押されがちではあったのですが逆にその高域のキレを生かして低音も凶暴なまでにジャキジャキと歯切れよく鳴らしていたので個性に溢れて良かったので、そちらと比較してしまうとやっぱり微妙のひと言に尽きます
そして言わずもがな、中域は微妙です
SuperDartsに比べると中域の谷が若干高域側にシフトしているような感じで、低域寄りの中域は若干マシな気がします
高域に強いということで女声であれば相性もいいかとは思いますが、空気感や生々しさには欠ける印象が強いです
ボーカル曲をじっくり聴き込むといったスタイルにはやはり向かないでしょう
要するにノリで聴くような楽曲の方が合うってことです
総評
高域 ♫ ♫ ♫ ♫
中域 ♫ ♫ ♪
低域 ♫ ♫ ♫
取り回し ♫ ♫ ♫ ♫ ♫
装着感 ♫ ♫ ♫ ♫
デザイン ♫ ♫ ♫ ♫ ♫
総合 ♫ ♫ ♫
確かに、シングルBAにしては良いというようないい意味で予想を裏切る音になってはいるのですが、HiDefDrumやSuperDartsあたりのあからさまなぶっ飛びサウンドと比べてしまえばやはり物足りなさが否めません
かなり前に一度聴いて印象に残ることもなく存在自体を忘れていたのも納得です
普通に考えれば十分個性の強い音色なんでしょうが、Atomic Floydだからってことを前提に考えると微妙以外の感想が出てこないのが惜しいところです
改造
さてレビューは済みました
本番はここからです
何回も言ってますが別にMiniDartsが欲しくて買ったわけじゃありません
欲しかったのはケーブルなんです
経緯
たろはSuperDartsを長年(一時期ブランクはありますが)愛用してきて、数ヶ月前にはドライバ不良でジャンク扱いだった激安のPowerJaxを購入、なんとか復活させて使っています
これはAtomic Floyd全製品に共通していて、ケーブルのクオリティがかなり高いんです
メタル筐体のゴツさに合わせてプラグや分岐のパーツも金属製になっていてそれはもう格好いいったらありゃしないですし、ケブラーを採用していたりと耐久面で考えても優秀なのでちょっとやそっと乱暴に扱ったくらいでは断線しません
それでいてかなり柔らかいため取り回しも抜群にいいので文句の付け所がない、たろの中での理想のケーブルだったのです
その理想のケーブルをどうにかしてイヤホンリケーブルとして使用できないかと思っていたのですが、やはりリモコンは付いてない方がいいではありませんか
SuperDartsは+ Remoteモデルしか販売されておらず、左側に付いている金属リモコンが邪魔で邪魔で仕方がありませんでした(リモコン無しSuperDartsを出すとか言ってかれこれ3年くらいは経ってますけど仕事してるんですかねイギリス人)
それに他の機種に関しても昔でこそリモコンのないタイプも販売されていたもののいまでは軒並みリモコンモデルしかないという状況
しかも筐体をちぎってしまうわけですからお気に入りのSuperDartsを使うなんてもってのほかですし、ケーブルのためだけにそんなに高い金額も出せないということでなかなか踏み切れずにいたところのフジヤセールです
待ち望んでいたリモコン無しに加えて在庫処分の超特価
そんなこんなで購入に至りました
工作
視聴もそこそこにオペ開始です
出来る限り長さを残したいため筐体との境目ギリギリで切断
あとは中のリッツ線を引き出してコネクタに繋げるだけの簡単なお仕事です
もちろん規格は2pin
普段使いしてるイヤホンは全て2pinなので迷うことはありません
当初は黒のシェルに赤ロゴの入った大好きなパーツにする予定だったのですが、よくよく考えるとプラグと分岐がシルバーだよなぁってことで銀シェルに変更しました
思った以上に統一感もあって見た目は抜群、大満足です
スライダーに関して
収納時にまとめやすいってのもありますが、SHURE掛けの時はケーブルを後頭部に回してスライダーで締める装着法が好みなので、これがなかったら話になりません
一応リモコン無し版は画像のように分岐部がパカっと2つに分かれて上半分をスライダーとして使用できるようになってはいるのですが、めっちゃゴツい上に結構引っかかりが強くて使いづらいのと、こいつを動かすとなぜかケーブルに小さい傷がついてしまうので新たに専用パーツを追加することにしました
音質
一番の懸案事項はやはり低域です
Atomic Floyd製品が揃いも揃って高域バカばかりなので、ケーブル単体の音としてもそれに多少なりとも関係しているのではないかと思っていたので若干不安でした
普段からアホみたいに低音が盛られたイヤホンとアンプ類で聴いているので、軽い音になってしまうとなればせっかく作っても結局は使わないことになるのが目に見えています
いくら音がいいと言っても低音が削られるようじゃ話になりませんからね
が、聴いて一安心
低域の量感がちゃんと保たれていたので本当に良かったです
それでいて高域の質が改善されているのが凄い
そして何より、解像度がヤバい
なんか知らんけどめっちゃ上がるんですよ
なんか知らんけどヤバいでこれ
なんか知らんけど
リケーブル化を思いついた当初は
格好いいし丈夫で取り回しいいし、リケーブルにしたらめっちゃいい感じになるんじゃね
みたいなノリで、完全に見た目と使い勝手のことしか考えていなかったんですが音まで良くてびっくりです
予想をはるかに上回る仕上がりになってしまって謎の笑いがこみあげてます
まとめ
イヤホンとして使用する予定が全くなかったためレビューもなんだかお粗末な内容になってしまいましたがどうかお許しください
別にAtomic Floydに恨みがあるとかいうわけでは一切なくむしろ大好きなメーカーの一つですので...
既製品をバラしてケーブルとして使用することを推奨するのもどうかとは思いますが、在庫処分品ならいいだろうということにしておすすめしておきます
今となっては貴重なリモコンがないタイプなので、普通にイヤホンとして使用するにしてもかなりお得なはず
まだ残っているようなので気になる方はぜひ
残された筐体側の気持ちになったことあるか???