xDuoo X10T レビュー
xDuoo
X10T
ついこの前SuperMiniを買いまして
単体はSuperMiniにお任せして、AK70を多段専用として使っていこうと考えたわけですが、ふと思ったのです
AK70要るのか...
そう、要らないんです
AK70である必要性がこれっぽちもないんです
そこでAK70に代わってメイン環境を背負っていくにふさわしい機材を購入することになりました
そもそもの話、AK70の音がそこまで好みでないにも関わらず購入してしまったんですよね
要は色です
メインはDAMAMP L1を含めた環境なのでデジタル接続ならもうどんなDAPでも大差ないだろうという安直な考えから、好きな赤が出た途端に買ってしまいました
先代のRedHotに代わって赤DAPの座を獲得したわけです
そしてなにかの拍子にxDuooのトランスポーターの存在を思い出しまして
以前から知ってはいたものの全く気にも留めずにスルーしていたのですが、AK70の意義を疑い始めたあたりから気になりだして
しかも3万円にも満たないと言われてしまえば即決なわけです
買って3ヶ月余りでお役御免というのもなかなかに酷ではありますが、ひと月で手放すオーオタもいると思えばまだまだセーフのはず
目次
外観
タッチパネルではなく完全物理キー
操作に必要なボタンは全て前面に設けられています
中央が決定 / 再生・停止キー、その上下がカーソル移動および曲送り
左が戻るボタン、右側がメニューボタン
出力端子は底面に集中しております
光と同軸だけならまだわかりますが、AESまで搭載している変態っぷり
どう考えてもポータブル用の機器ではないです(褒めてる)
電源ボタンと並んでmicroUSBジャックが上面に配置されているのですが、用途は曲の転送と充電のみです
USBデジタル出しには対応しておりませんのでご注意を
今どきOTG使えないなんて...
と思っても口には出さないのが紳士
左側面にスライド式のロックキー、右側面はmicro SDカードスロット×2
内蔵メモリがない訳ですから、スロットが2つというのはかなりありがたい
ハイレゾ音源を大量に持ち歩くという方には朗報でしょう
まあわたしの場合は128GBにも満たないので1つでも十分です
付属品
- USBケーブル
- 同軸ケーブル
- 光ケーブル
- ゴムバンド×2
- ゴム足
- 保護フィルム×2
- マニュアル
- 保証書
DAC必須のトランスポーターというだけあって、同軸と光のケーブルが付属しているのは親切
あとフィルムが多い
2枚と書きましたが、実は開封時に既に1枚が貼り付けられていますので実質3枚付属ということになります
太っ腹ですねぇ
それと、ゴム足がついてくるのも何気にうれしい
まあホームセンターにでも行けばすぐに買えますし、実際そうするつもりだったのですが手間が省けて得した気分
ケースがないためどうしてもDACと裸同士で詰むことになるので双方に傷がつきますし、摩擦が少ないからゴムバンドでまとめたとしてもズレてしまう
それらをすべて解決してくれるゴム足
xDuoo最高
入信します
使用感
UIはX10とほとんど同じで、筐体の武骨さに違わぬ古臭さを感じさせる簡素な王道デザイン
これがこれでかっこいい
Android搭載DAPで稀に見られる、ごちゃごちゃして見づらく慣れるまでに時間がかかるといったこともないです
ちょっといじれば勝手がわかるのでやっぱりシンプルイズベスト
再生画面でなぜかアートワークが表示されないのですが、個人的には一向に困らない上にむしろ無いほうが味があるなどと考えているので問題ありません
【追記】
アートワークの挿入方法が分かりました
曲の情報として埋め込むのではなく、各フォルダ内に画像データを直接入れることで表示されるようです
どうやらこれはxDuooに限った話ではなく中華格安DAPにありがちな仕様らしいので、うまく表示できない場合にはこの方法を試すといいかもしれません
ただ楽曲管理をiTunesやMedia Go等で行っている方は都度画像を移しなおさなければいけませんので大変な手間でしょう
たろはアートワーク無しの方向性で突き進むことが確定しました
【追記終】
レスポンスも非常に良くてラグもなく、サクサクと気持ちよく動いてくれるので操作面で苦に思うようなことは一切ありません
カチカチと軽めのスイッチ感なのも個人的には高評価ポイントです
起動時間はわずか8秒
SuperMiniと並んでかなり速いです
ボタンを押してから欠伸ひとつでもう操作可能
速すぎる
基本的に聴かない時にはバッテリー消耗を防ぐために電源を切りたいので、いざ聴こうって時に待たされたらもう萎えちゃいます
AK70は20秒ほどですし、AK100IIなんかは昔計ったら45秒もかかってたのでそれに比べりゃ俊足です
電源に関連した設定として
- バックライト:0~120s (10刻み)
- オートシャットダウン:1~20m(1刻み)
- スリープシャットダウン:0~120m(1刻み)
が変更可能となっております
オートシャットダウンは無操作状態からシャットダウンするまでの時間
スリープシャットダウンはスリープ状態から以下略
後者は設定した時間スリープ状態であれば楽曲再生中でもお構いなしに動作して曲の途中に強制終了させられますので注意が必要です
詳しいことは何も知らずにスリープシャットダウンを60分に設定していて、予告なく電源が落ちるもんだからソフトが不安定なのか若干心配しておりましたがタネがわかればなんてことはないです
0分に設定すれば全て解決
イヤホンを使ったまま寝るという方とかであれば、このスリープシャットダウンを適当な時間にセットしておけば、消し忘れて朝まで鳴りっぱなしという事態にならずに済みます
それ以外の使い方がイマイチ思い浮かびません
どなたかうまい活用法がわかればお教えください
また画面を点ける際には電源ボタンを押さないといけないのがちょっとだけ不便
長いことAK100II、AK70と、タッチ操作DAOを使ってきたので慣れているはずなんですけど、目の前に大きなボタンがあるとどうしても反射的に押してしまって
「ああ...電源ボタン押さなあかんのやった...」
ってなる
スリープ状態のまま曲の再生・一時停止や曲送りが可能なのはありがたいですが、残りの戻るボタンかメニューボタンのどっちかを押せば画面を点灯させられるようにしてくれれば助かるのに
上面の電源ボタンに指を伸ばすのがちょっとだけ面倒だったり
ロックキーがあるのも◎
曲の操作に関連したボタンが前面についているだけでなく、そのボタン自体が大きいこともあって誤って何かが当たってしまって...なんてことがあるでしょうから
ただ、いまのところそういったことはなさそうなのでわたしは使いそうにないです
また再生方法についてなのですが、
- ノーマル
- 全曲リピート
- シャッフル
- 1曲リピート
この4種類しかありません
シャッフルしつつリピートというのができないようで、これが個人的に結構痛手
シャッフル選択時にフォルダ内の曲を全て終えると停止してしまうので、長時間同じアルバムを聴きたいなんてときはその都度再生ボタンをポチっと操作しないといけないので面倒
それにシャッフル機能がランダムじゃなくて極端に偏っているような気がするのですが...
同じ曲が3回連続なんてことがあったりして、よくわかりません
そして一番の問題が音飛び
曲の頭が飛ぶため違和感が凄いです
さすがに毎度毎度というわけでもないので気づかずに聴き続けてることも多々あったり
まあ気にしないようにしてます
X10のときからあるらしいのですがxDuooはいったい何をしているのやら...
早くFWを改善してほしいです
でも安いから結局許しちゃうんですけどね
音質
基本的にはデジタルデータは機器に関係なく音は変わらない、違いは繋ぐDACの性能に左右されるだけ、と思っていた時期もありましたが...
やっぱりそういうわけではないのだと再認識させてくれます
AK70に比べてはるかに細かく表現されているように感じます
要らないものを排除したが故なのでしょうか、雑味のないクリアな音に聴こえますので、これならばいよいよもってAK70は出番がないなと
さすがにデジタル出し対応DAPをずらっと並べて聴き比べなんてことは財力的にできませんし、果たして全ての違いが判るのかも自信がないので音質に関するコメントはこれにてお預けです
ぜひ試聴機でこの凄さを実感してみてください
総評
前述の通りUSB接続に対応していないのが惜しいところではありますが、まあ大抵のDACであれば同軸か光ならどっちかに対応しているでしょうし、接続方式にこだわりがあるわけでもなければ不便はないはずです
ただ、当然のことながらイヤホンを挿しても音は鳴らないわけですから、用途が限られてくることは確かです
絶対に多段でしか聴かないという方や、DAPは別に所有していて使い分けたいという方向けでしょうか
それでも、やはりポータブルDACを持っている方にはぜひともおすすめしていきたいです
これだけのクオリティで3万円を割ってくるとなればかなり安いと思いますよ