HIFIMAN SuperMini レビュー
HIFIMAN
SuperMini
Headphones & portable audio - HIFIMAN.com
やったぁぁぁ
SuperMiniだぁぁぁぁぁぁ
かなり興奮しております
なにせ発売当初から欲しい欲しいと思っていたわけですから
WALKMAN Aシリーズに肩を並べるサイズ感でありながら、直挿しで据え置きヘッドホンを鳴らしきるというモンスターっぷり
そそりますよね
話は少しそれます
昨年末にわたしとして初のカスタムであるところのRE1000が届きまして
ケーブルを3極にて注文していたはずが、まさかの4極バランスが同梱されているというちょっとした事件がありました
もちろんアンバランスジャックに挿して聴けるはずもなく、しかたなく自作のケーブルをとっかえひっかえ...
それから半年以上が経ってようやくそのケーブルの真価を発揮できる時が来ました
この時にも書いていたのですが、一応2017年の抱負というのが
SuperMiniを買う
というものだったわけですので、もう今年の目標は達成したわけです
てなわけで早速
わたしが購入したのは、イヤホンが付属していないモデル
発売当初はイヤホン付きで4万円ほどだったのですがその後SuperMiniのみというタイプが発売され、お値段3万円弱でお買い上げです
目次
外観
非常にシンプルなデザイン
全体がマットブラックで統一されていてかっこいいです
筐体は金属製ですのでチープな感じも一切なく、本当にこれを3万足らずで売って良いものなのか...
また操作は完全物理キーということで、タッチパネルは存在しません
液晶下部の3つのボタンと側面の戻るボタンで楽曲選択や各種設定変更等の操作を行います
あとは電源ボタン、音量ボタンとリセットボタン、底面にフォンアウトジャック2つと充電用USB、SDカード差込口があるのみ
本機はバランス接続も可能にしているわけです
何回も言いますけど、本当に3万円でいいのか?
バランスまで搭載してこの安さでいいのか???
とは言っても3.5mm4極です
わたしはどうせリケーブルも自作するので気にならないのですが、やはり市販のリケーブルを購入する方からすれば3.5mmというのは汎用性の観点からもおいそれと買うわけにもいかないのではと思います
昨今のバランス出力と言えば2.5mmが主流になりつつありますが、それに逆らうようにして未だに3.5mmを突き通しているのは相変わらずとしか言いようがありません
使用感
操作方法は説明書を読むまでもないでしょう
前面の3つのボタンのうち真ん中が決定/再生・一時停止、その左右がカーソル移動や曲送りに割り当てられています
ボタン操作ということもあり、レスポンスは非常に速いです
戻るボタンを長押しすればどの階層にいてもホーム画面にひとっ飛びできるのも、今どき当たり前と言えば当たり前なのですが、物理キーDAPとしては何回もボタンを押さずに済むのはうれしい
電源ONまでが早いのも評価が高いです
ボタンを押し始めてから起動まで9秒
爆速中の爆速
バッテリーがMP3再生で20時間以上持つというのもかなり良いのではないでしょうか
AK70を使っていると、聴き続けているときなんて帰るまでにバッテリー切れなんてことがあったので使い倒せるのはうれしい
筐体もさることながら、UIもシンプル
画面はモノクロで、黒色の背景に白字となっております
もちろん、アートワークも表示されません
HIFIMANおなじみのレトロなドット表示です
画数の多い漢字だとつぶれてしまう感じがとてもいい(わかって)
これ大好き
ホーム画面の項目は良くも悪くもなく、the 平凡といった感じです
- 再生中
- フォルダ
- アーティスト
- アルバム
- ジャンル
- お気に入り
- 全ての曲
- 設定
今となってはもう慣れたもんですが、アルバムアーティストという概念が存在しません
コンピレーションアルバムなんかを入れたときには各曲のアーティスト毎に振り分けられるのでご注意を
音質
HIFIMANらしさを前面に出した音だなという感想です
中域から低域にかけての濃密さはさすがの一言
すっきりサウンドのAK70と比べれば圧倒的な差があります
基本的にねちっこい音が好きなものですから、ポタアンを介することなくわたし好みの音を出してくれるのはうれしい限りです
逆に言うと、より細かく表現するといったものからはかけ離れた音になっているわけです
解像度の点で見ても目を見張るほどのものがあるというわけでもありませんし、一音一音確実に鳴らしていくというスタンスからも外れています
音場の広大さや鮮明さというよりも、小さくまとまった立体感が特徴的な最高のリスニングサウンドに仕上がっています
またバランス接続で聴くと音の分離が良くなり全体の透明感が増していきます
HIFIMANサウンドが好みでない、もう少しさっぱりとした音がいいという方はぜひともバランスで聴いてみていただきたい
びっくりするほどに性格が変わるので接続方式の違いで使い分ける楽しみも十分に味わえて非常に面白いDAPであると言えます
不満点
これだけ凄い凄いと言ってはいますけど、そりゃ気に入らないところもありますよ
というかわたしなんかはネットレビューを参考にするときはネガティブポイントを把握することが主だったりします
これはこれで重要になってくるかと思いますので遠慮なく愚痴らせていただきます
お気づきの方も多いでしょうが、本プレーヤーにプレイリストというものは存在しません
厳密にはお気に入りというものが存在するのですが、お気に入り登録した楽曲がすべて一つのところに集められます
フォルダをいくつも作るということはできないということ
要するにプレイリスト作れるには作れるけどひとつだけやでという状況です
作りたければSDカード内でフォルダ管理をしましょう
お気に入りへの追加方法は、楽曲選択時に決定ボタンを長押しです
選択画面が出てくるのでそれで完了
ただこれまた少々問題がありまして
まず、一曲毎でしか追加できません
例えばアルバムひとつをまるごとお気に入り追加しようとしても無理です
一曲一曲長押ししては追加と地道な作業を繰り返していく必要があります
また、長押しと言いましたがこの操作自体にも問題が
長押しして、ボタンを離したときに反応するんです
これが面倒
大抵のガジェットなら長押ししていれば勝手にウィンドウが開くことがほとんどなのに、長押し認定がボタンを離した瞬間というのがどうにも扱いづらい
というか、ちょっと上で戻るボタン長押しでホームに戻れるって話をしましたけど、あれは逆に長押ししていれば離さずとも勝手に飛んでくれるんですよね
システム上無理というわけでもなさそうなのに、なんでこんなことになってしまったのか不思議でなりません
更に、追加するかどうかの選択画面で追加せずに戻りたい場合、戻るボタンが効きません
Exitにカーソルを合わせて決定しないといけない
だから何だって話かもしれないけどちょっとしたことが気になるのが悪い癖
まあ個人的には、プレイリストがないと知った時点でパソコンでフォルダ管理するつもりだったわけでして
このお気に入り機能をそもそも使う気が一切ないので全然一向に構わないのですが
次に、自動電源OFFの機能です
バッテリーセービングの観点から搭載されているわけなんですが、実はこれが楽曲再生中でもお構いなしに発動するんですよ
...
......
いや酷くない?
だってさ
普通はさ、音楽が流れていない上に操作もされていない状態で放置してると無駄に電池を食うからって勝手に電源切ってくれるもんでしょ?
なんで聴いてる最中にブチ切りされなあかんねん
これはさすがに酷すぎる
かといってこの機能を切っているとそれこそ電源が入ったまま放置して無駄な電力を浪費してしまいそうで...
現時点では1時間に設定しておいて、それ以上連続で聴くことになりそうなときはちょくちょくボタンを押したりしてごまかしています
FWのアップデートでどうにか改善されることを期待しています
あとは、屋外での視認性でしょうか
めっちゃ見づらい
白文字が全然見えない
太陽光の下だともう手で覆い隠してのぞき込むか、後は手探り
頑張ろうとしか言いようがないです
最後にもう一つ、スリープ時の操作について
聴いてるときは画面を消したスリープ状態にしておくかと思うんですが、この状態のまま音楽の再生や一時停止、曲送りなどができません
音量ボタンを除くいずれかのボタンを一度押して画面を点けたうえでもう一度何かしらを押して操作する必要があり、はっきりって二度手間
しかも、画面ロック機能という、一度スリープモードに入ると電源ボタンを押さないと操作できないというものが搭載されているのですが、ON/OFF切り替えられるのでこれがあるなら逆にOFFの時は一発で操作できるようにしてほしかった
音楽を止めるにしたって決定ボタンを2回押さないといけないのは面倒でなりません
総評
色々と気になるところは書きましたが、それらを補って余りある魅力を持っているDAPであることは確かです
気軽に持ち出せる上にどんなイヤホンでも鳴らしきってくれる
そして何より直挿しで文句のつけようのない音の良さ
購入からまだ10日ほどしか経っておりませんが、ここ最近はSuperMiniを持ち出していることの方が多いのではというくらいに
買うときには
軽いし安いしサブにちょうどいいよなぁ
などと考えておりましたが、改めてちゃんと聴いてみたらなんかもう謝りたくなる
サブとしてはもちろんながら、メインで運用していくにも十分なポテンシャルを持ち合わせていると断言できます
値段だけで入門機であると決めつけることなく、ぜひとも一度聴いていただきたい
昨今のハイエンドDAPが軒並みモニター系であるなか、少し違ったキャラクターのDAPもこれはこれで楽しめるのではないでしょうか